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 冬弓舎の本:2004年6月1日刊行
 東 琢磨 著『違和感受装置 クロニクル1996―2003』


違和感受装置
――クロニクル1996―2003
東 琢磨 著

定価2520円(税込)
ISBN4-925220-11-X
路上の「うた」と生のざわめきを求めて
80年代から90年代、そして「いま、ここで」。資本とマーケティングの論理と感性に、すみずみまで貫かれた「Jポップ」な日常。そこからにじみ出す違和感を手がかりに、粘り強く文化政治の編み直しを思考する、その批評活動の軌跡。
〈音楽を奪還することはとりもなおさず、私たちの生活自体を取り戻すことだ〉
■著者 東 琢磨(ひがし たくま)
 1964年広島生まれ。音楽・文化批評。東京外国語大学非常勤講師なども務める。
 (株)ディスクユニオン勤務(バイヤー/マーチャンダイザー)、季刊『アンボス・ムンドス』編集長などを経てフリーランスに。
 著書に『全‐世界音楽論』(青土社)、『ラテン・ミュージックという「力」』(音楽之友社)、『おんなうた』(インパクト出版会)。共編著に『国境を動揺させるロックン・ロール』(ブルース・インターアクションズ)や『音の力』シリーズ(インパクト出版会、DeMusik Inter.名義にて)、『複数の沖縄』(人文書院)ほか多数。


■目次
はじめに
I アジアの空の下で
   01 朴保が抉る「戦後五〇年の日本人」
02 マジョリティ解体に向けての挑発
  ――ソウル・フラワー・ユニオン『エレクトロ・アジール・バップ』

03 沖縄・広島・大阪・神戸
04 音との出会い直しに向かって――セガレンにならって、沖縄へ
05 資料としての「音」を聴くということ
  ――『東亜の音楽』『音声資料による 実録 大東亜戦争史』
06 きっかけとしての「ヤポネシア」
07 つぶやきの政治思想 求められるまなざし・かなしみへの、そして秘められたものへの
08 「民族音楽」の動員――多民族帝国としての「音」のデザイン
09 象徴天皇制と新自由主義の下の「ロック」とは?
  ――YOSHIKIに対する公開質問状
10 大島渚を観るキーワード
11 鶴見遠足日記――海の近くの歴史と現在
12 淡谷のり子『私の好きな歌』/岩野裕一著『王道楽土の交響楽』
13 共同体を渇望する身体――『夜の河を渡れ』試論
14 蟻の歩行、トンコリの毒気――オキさんに聞く
II スペクタクルと「見世物」のはざま
  15 芸能の力の行方――平岡正明著 『中森明菜/歌謡曲の終幕』
16 今年も、「音」にふれかたちにしたい――「音楽の現在」とは?
17 メジャーとは何か――音楽産業論序章
18 「ラテン歌謡」の豊かさ
19 新しい時代の細民たちへ――里国隆『黒声』
20 スペクタクル社会の経験測定
21 私たちはどのような時代に生きているのか
22 すべての人民の破産の後に
23 「身体」と向き合う濃密な時間
  ――鵜飼正樹『見世物稼業――安田里美一代記』
24 『音の力 ストリートをとりもどせ』のできるまで
III 全=世界音楽論のために
  25 全身ポストコロニアル音楽家
26 マイアミMIDEMの開催
  ――カリブ・ラテンアメリカ市場の拡大と活性化を目指して
27 マイアミMIDEM報告
28 マイアミの音楽見本市から
29 生き残るためにマイノリティはマジョリティを操作する
  ――トニー・ガトリフ監督インタビュー
30 音の仕上がりの外側で
31 イタリアで起きていること
32 ルーツに対する姿勢が同じであればいいんだ
  ――オルランド“マラカ”バジェ、インタビュー
33 今里から琉球弧へ――大島保克インタビュー
34 ファブリツィオ・デ・アンドレの死
35 南からの「世界史」
36 雑草ブラス・バンドもファンクも効きます
37 バルカン、ロマ、ユダヤ、 そしてラテン・ミュージック?
38 ラテンアメリカからの視角
39 「うた」という技芸の不思議――ハレドのまずさ、リミティの凄み
40 チカーノということばは意識だと思う
  ――コミュニティから登場したギタリスト レイ・サンドバル
41 タラフ・ドゥ・ハイドゥークス来日!
42 異邦人の耳が残した音と声の宝箱――ロマックス親子歩く
43 『オルフェ』奪還――「愛とカーニヴァル」の映画の正体
44 きわめて「南」的な『オルフェ』――暴力と貧困と「愛」と「音楽」
45 クレズマーから旅に出る
46 地球の「うた」
47 〈全=世界〉的ポピュラー・ミュージック10枚
48 〈全=世界〉を見る10本
49 グローバル化の中のrootsとroutes [1]
50 グローバル化の中のrootsとroutes [2]
IV グローバル・ジュークボックス・レビュー
  51 ハシディズムとクレズマー
  ――フランク・ロンドン/グレッグ・ウォール『ハシディック・ニューウェイヴ』
52 思わぬ出来事
  ――マルチでジョブールな人物シュリ・カリ氏の来日とひょんな出会い
53 「他」のローカルを守り抜くという奇跡――阿保郁夫『明日は船出』
54 唯一の“e”――ADFとその後のライ
55 歌われたウンベルト・サバ
  ――パラディーニ―ガルガノの『ポエジア・イン・ムジカ』
56 センシティヴな彼女の「エレンシア」は誰のものに?
  ――マイケル・ドリス『朝の少女』とルベン・ブラデス/トゥイラのメッセージ
57 パナマから吹く「風の薔薇」
58 〈うた〉の力が固守するもの――エバ・アイジョン
59 「いなか」の音楽の緊密さ――バウ
60 こぼれ落ちる音のひかりに道で出会う
  ――ルナパーク・アンサンブル『虫喰いマンダラ』他
61 南よりのブラック・アトランティック
62 親密であること、閉じること
  ――西成彦『クレオール事始』とI・カツェネルソン『滅ぼされたユダヤの民の歌』
63 ルベン・ブラデスとパナマ・コネクション
64 竹村淳さんに聞く
65 この国のジャズを「騙る」ことから抜け出すには
  ――ジョン・コーベットとジョン・ゾーンの作業から

66 知らない場所へと誘うもの――メンデスの歌の柔らかさ
67 クレズマーという記憶
68 賢治と吉増が二重露光されていく「朗−読」――CD+ブック『賢治の音楽室』
69 カリスマDJ? あるいは 下町ラティーナねえちゃんの脱力ヒップホップ
  ――アンジー・マルティネス「アップ・クロース・アンド・パーソネル」
V 瓦礫の「うた」に耳を澄ませる
  70 この状況にあって、音を「イマジン」することは可能か?
  ――『サブカルチュラル・サウンド』と『マンボ・モンタージュ』のあいだから
71 ポストコロシアム(?)なプロレス空間へ
72 〈アンノウン〉なもの――どこに分割線を引くか?
  ――〈正義〉と〈境界〉の物語『仮面ライダー・アギト』
73 剥奪と過剰のなかの無言の公共圏――Vシネマ序論
74 ラティーノスがUS都市をreinventする――“Living in Spanglish”などを読んで
75 切ってつなげる
あとがきにかえて――違和を感受し組織する装置


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